士業・コンサルとしてのChatGPT活用
ChatGPTとの出会いと驚き
生成AIの進化は日々加速しています。
私自身、ITやAI、DXといった分野に強いとは言えませんが、昨年、ITコンサルタントの方のセミナーを受講したことをきっかけに、試しにChatGPTの有料版を使い始めました。
当時は「GPT-4o」の時代で、使用していたパソコンも古く、通信も不安定だったため、回答が途中で切れたり不完全なことが多く、「自分の使い方が悪い」「まだ発展途上のツールだ」と感じていました。
しかし、半年ほど前にパソコンを更新して再び試したところ、そのアウトプットの完成度に驚かされました。以前の回答も自然な文に修正されており、問題はAIではなく通信環境にあったことを知りました。
これを機に本格的に活用を開始し、今では業務の大切なパートナーになっています。
現在の主な活用分野
(1)外国人の在留資格取得支援(行政書士業務)
・外国人との情報のやり取りにおける翻訳支援
・申請理由書作成時の業界動向や背景調査
・出身校・前職情報の確認
・申請書・理由書の校正
特に翻訳は精度が高く、多言語の依頼対応で大きな力になっています。
(2)各種許認可申請の支援
・手続きの流れや取得ポイントの把握
・不明点のQ&A形式による確認
・提出書類の文面チェック
手引きや官公庁サイトを読む前に、まずChatGPTで概要を掴むことで、作業効率が大幅に向上しました。
(3)ホームページ記事・メルマガ作成(SEO対応)
・記事テーマ・題材の提案
・記事本文・導入文の作成
これにより、短時間で高品質な記事を定期的に発信できるようになり、特に外国人関係の問合せ件数が増加しました。
(4)事業計画書・補助金申請書類の作成
・SWOT分析・3C分析などの現状分析
・それに基づく戦略立案・優先順位付け
・事業再生・経営改善計画などのドラフト作成
分析内容は体系的で、網羅性が高く、自身が気づかなかった視点を得ることができます。
(5)専門用語・制度の理解
Google検索よりも体系的で分かりやすい説明が得られ、時間の節約になります。
(6)個人的な相談(生活・健康・法務関係)
・糖尿病の薬の減量に関する助言
・栄養剤と薬の飲み合わせ
・火災保険の見直し
・詐欺電話への対応
生活全般でも、信頼できるファーストアドバイザーとして活用しています。
事業計画の策定支援としての応用
自社(株式会社事業パートナー九州)および行政書士業務において、ChatGPTを活用した事業分析を実施しています。
方法としては、自社ホームページのURLを入力し、それを基に以下のような分析を依頼しました。
・SWOT分析 → クロスSWOTによる戦略立案
・3C分析 → 市場・顧客・競合の整理
・ポジショニングマップとUSP(独自の強み)の提示
・マインドマップによる戦略の可視化
・キャッチコピーの提案
わずか2分程度で体系的な提案が得られ、経営コンサルタントとしての着眼点を補完してくれます。
士業・コンサルタントにおける今後のAI活用
AI活用によって、士業・コンサルタントの業務効率は飛躍的に向上します。ただし、その差は「使うか、使わないか」で大きく開きます。
私自身、まだ一部の機能しか使っていませんが、それでも導入前と比べて業務効率とアウトプットの質は大きく改善しました。
今後は、AIを「作業支援ツール」ではなく「共創パートナー」として位置付け、生産性の向上と集客・発信力の強化を両立させていきたいと考えています。
生成AIにはさまざまな種類がありますが、当面は「ChatGPT一本」で、士業の現場におけるAI活用を追求していきます。。
導入を検討する士業の方へ
ChatGPTは「使いこなす」よりも「まず使ってみる」ことが大切です。私も最初は試行錯誤の連続でしたが、使っているうちに、自分の業務に合った活用方法が見えてきました。
今では、ChatGPTが日々の業務の“もう一人のパートナー”として欠かせない存在になっています。
士業・コンサルタントの方こそ、クライアントへの価値提供を高めるためにAIを活用すべき時代です。