【特集08】売上を上げ続ける戦略 - 事業パートナー九州 北九州市(福岡県)経営コンサルタント

【特集08】売上を上げ続ける戦略

中小企業が売上を上げ続けるための販売戦略」があります。今回、連携している『(株)事業パートナー』のメルマガを参考にして、この中小企業の販売戦略について5項目にまとめましたので順次紹介していきます。

1.  儲けるための商品の売り方の仕組みとは?

2.利益を確実に出すためにはこうする!

3.ターゲットの明確化。誰にでも売るというのは駄目!!

4. 商品・製品は”売れた”ではなく「売れる!!」のである

5. 販売計画の7原則

(株)事業パートナーのホームページはこちら

 

儲けるための商品の売り方の仕組みとは?

儲けるためには、ずばり、「(儲かる)粗利の高い商品を提供」することです。

高い粗利の商品には次の3つの特徴があります。

1.市場にまだ多く出回っていない商品

⇒ 商品が生まれてからなくなるまでの間で“生まれたばかり”に位置する商品

2.品質が高く、他の商品にはない独自の価値がある商品

⇒ 価値が圧倒的に高い分、高い価格を維持できる商品

3.お客様に購買経験がない商品

⇒ お客様が買われたことがないので、価格イメージが沸きにくい商品

 

1.市場にまだ多く出回っていない商品

生まれたばかりの商品の売り方には、3つのポイントがあります。

(1)お客様が目にする機会を多くする

(2)お客様に商品を知ってもらい、商品を理解してもらう

(3)様々な告知方法を使う

生まれたばかりの商品は、お客様に購買経験がなく、「知らない」イメージがわからない」ものです。

知らないことには買うことができないので、認知度を高める必要があり、そのためには、地道に商品を知ってもらい一度買ってもらう必要があります。知られていない商品でも、高い価格を設定することは可能です。

 

2.品質が高く、他の商品にはない独自の価値がある商品

品質が高く、他の商品にはない独自の価値がある商品は、高い品質を求める消費者を対象とすることになり、売上数量が減少しても利益を得ることができます。高品質・高付加価値商品を強化するに当たって、プロダクトアウト(生産者中心主義)ではなくマーケットイン(市場中心主義)の発想が重要です。

  

3.お客様に購買経験がない商品

“知らない”を“知っている”に変えるために、ニュースレターやセミナー等を活用し、情報提供をすることが重要となりますが、お客様に価格のイメージが沸きにくい商品となるため、逆に高い価格を提示することができます。

 

 利益を確実に出すためにはこうする!

一般的な中小企業の経営者の利益に対する考え方

1.売上を上げた結果に利益がついてくる

2.仕入れ価格の2倍~3倍で売りの価格を決める

3.人件費を安くする

つまり ↓

キチンとした利益を作るための計画がありません

すると ↓

”沢山売れた時は”利益が出る”

”少ししか売れない時は利益が出ない”

ならば ↓

初めから利益が出る計画を作れば良い

 

 ≪利益計画の作り方≫

1.どの商品の利益率を高くして(儲けて)、どの商品の利益率を低くするか(客寄せ商品)を決める

2.それぞれの商品の販売目標を決める

3.それぞれの商品の販売方法を決める

4.上記を達成するための経費を見積もる(人件費、家賃、交通費、外注費)

5.営業利益を見積もる

6.借入利息税金返済元金を計算する

7.最終利益を計算する

8.計画に無理がないかを再度検討する

売上は予定で、経費は確定!で進める

 

<売上が達成できず、経費の方が多かった場合の対応>

1. 何故、達成できなかったのか、原因を見つけて改善する

2.改善方法が確実でなければ、経費を少なくする

※改善方法のポイントは?

・社長一人で考えない

・社員全員で考える

・コンサルタントに相談する

・全て数字で表わす

・人・物・金・時間・空間は全て原価であることを全員で自覚する

・短時間で経営を考えず、3年間、5年間で考える

 

 ≪仕入計画をどうするか?

販売計画と生産計画を合わせて →  在庫を一ヶ月分以下にする

<在庫に対する考え方>

仕入れ 1個 100円×5個=500円

販売  1個 150円×3個=450円

資金繰り 支払い500円-入金450円=不足50円

在庫が増えるということは、不足金が増えるということ

つまり ↓

 黒字倒産

需要測定の根拠を明確にする

・1ヶ月は約30日間。月末に如何に在庫を少なくするかを考える

・多量仕入れをすれば単価が安くなる。しかし、売れ残れば結局、単価は高くなる

・仕入方法に対して一定の基準を作る

売り切るにはどうしたら良いかを考える(魚屋・八百屋等)

 

 ≪商品の寿命≫

1.現在の商品の寿命を考える。どんな商品でも同じ状態で3年以上の寿命はない

2.商品の寿命に合わせた仕入れを計画する

<商品の寿命サイクル>

≪結論≫

●利益を確実に出すためには、明確な根拠が必要

●何度も検討した計画

この二つを社員全員で考えること

 

 ターゲットの明確化。誰にでも売れるというのは駄目!!

「選択と集中」とは

「選択と集中」とは、“何をやらないか”と“何に力を入れるか”を決めることです!

何をやらないか?の考え方

儲からないものを“たたむ”“削る”

・儲からない事業は“たたむ”

・儲からない赤字商品は“削る”

・商品コストを徹底的に“削る”

何に力をいれるか?⇒儲かるように変える

自社の強み”を徹底して絞り込んでさらに強くする

・強み以外は、徹底的にたたむか、削る

⇒“主力商品を絞り込んで磨く”

⇒営業力も主力商品に集中できる

 

「選択と集中」を決定するための「5つの考え方」

 

1. ターゲットの明確化:たたむ・削る・変える

「たたむ」「削る」「変える」の主な例を示します。

たたむ、削る、変えることが決断できない理由を除去する

1)資金繰り(運転資金がショート)

・売上が落ちてきたら、すぐに支払いに詰まるような資金体質

・売上の回収が遅くて、支払いが先に発生してしまう会社

2) 面子

・地元の名士、地元の役職を歴任

・人前で綺麗ごとを言っている ⇒ 人員削減ができない

3)価値観

・縮小をためらう、拒否する

・将来に楽観的 ⇒ 今の状況は一時的で、将来は回復する

4)社員の抵抗

・社員は官僚的で考え方が硬いと変化に対して抵抗する

5)自分に対し甘い(問題の先送り)

・2代目、3代目は自分に甘いだけでなく、それ以上に他人にも甘い

・いつまでも優柔不断、意思決定の先送り

 

2.「意思決定のための手法」

「選択と集中」とは“何をやらないか”と“何に力を入れるか”を決めることです!

”何をやらないか”→たたむ、削る→ 収益性分析

”何に力を入れるか”→ 変える→ 市場成長マトリックス。強み・弱み分析

経営者が意思決定する手法があると・・・「選択と集中」の実施ができるようになります

 

3.収益性分析

「収益性分析」とは?  “何が儲かって” “何が儲からないか”を見極めることです!

1)商品ごと、事業ごとに売上と製造原価(原材料、人件費、経費など)を計算してみる

2)商品ごと、事業ごとの粗利の割合を全体の粗利の割合(粗利率)と比較してみる

3)全体と比較して、粗利率が改善できるかを検討してみる

4)粗利率改善の検討方法

・売上を上げることができるか ⇒ もっと魅力的な商品に改善

・効率的な作業をして、人件費、経費などの圧縮

・原材料を見直して安く仕入れる、代替品にする

*商品Cは粗利率が低い:改善が必要と容易に判断できる

 

4.市場成長マトリクス

市場成長マトリクスを使って既存事業を評価して、今後進める事業を選択する。

1)現在営んでいる事業を4つの領域に分ける  ⇒ 事業の交通整理

2)それぞれの事業を継続する価値があるかどうかを判断する ⇒ 

3)すべての事業を継続しようとすることは困難  ⇒ 選択

4)やる価値のある事業だけを残す  ⇒ 集中

 

5.ターゲットの明確化~「強み・弱み分析」

・環境分析(内部、外部)をマトリクス形式に整理し、戦略立案につなげていく手法(SWOT分析)

事業再生を行う上で、事業再生可能な経営基盤を見極める

・自社を取り巻く企業環境(外部)と経営資源を整理し、事業を“伸ばす” “差別化する”“補完する”“回避する”を明確にして、事業の選択と集中を決定する

経営資源(ヒト・モノ・カネ)には限りがあります。その資源を有効に活用するには、「選択と集中」が必要です。

新型コロナウィルスの感染拡大により、今後の市場・景気が読めない状況になっています。この時期だこそ、現状を整理して、今後の方向性を決めていく必要があります。

 

 商品・製品は”売れた”ではなく「売れる!!」のである

 

売るための儲かる仕組みとは!?

価値ある商品の提供と演出・口コミが重要です。

買う人の気持ちは、買った後に“後悔したくない”ということ、ならば、後悔させないようにすることが大事です。

後悔させない方法とは?

1.売る時点で十分な説明をする。

2.良い点ばかりではなく、マイナス面も説明する。つまり、納得して買ってもらう。

3.お客様にとって何が最善なのかを検証する。

「売るとは?」は、「 買ってもらうこと」です。

「買うとは?」は、2種類あり、1)必要なものを買う、2)欲しいものを買う。

1)必要なものを買う時の人間の心理

消耗品は常に使用するものなので、できるだけ安いものを買う

⇒ つまり、売る側は高く売れない

⇒ 利益が小さい

⇒ 多数、売らなければならない

2)欲しいものを買う時の人間の心理

他人の意見を無視しても自分の欲求を満足させたい

⇒ 何らかの方法でお金を調達する

⇒ つまり、売る側は利益を多く得ることができる

 

これが売れる商品の“売れる理由”だ!!

利益を確実にするためには次のようにします。

     目標利益 = 売上高 - 顧客獲得コスト - 製造原価 - 販売管理費

1.売上高の維持、向上

・コンセプトの明確化、見直し

・製品の改良、改善

・新製品の開発、市場投入

2.顧客獲得コストの効率化

・顧客コンタクト方法の見直し⇒直営業、代理店

・既存の顧客コンタクト方法の活用

・インターネットなど新たなプロモーションメディアの活用

3.製品原価の低減

・材料の見直し、相見積り

・製造方法の工程見直し、ボトルネックの解消、動線の見直し

・在庫の見直し

4.販売管理費の圧縮

 

商品やサービスが売れる理由と仕組みとは?

1.欲しい

⇒ 私が欲しいから買う!いらない物はいらない!!

2.驚く

⇒ この値段でこんなに良い物、お得!単純に安売りでは駄目!!

3.今までとは違って新しい

⇒ バーチャルの世界、ドローン、8Kテレビ、無人化

4.不便なことを解消できる

⇒ 「こんな機能があったらいいなあ~」と思える商品やサービス

5.情報

⇒ 車や高額家電を見ただけで買う人はいない。買う人に合わせた個々の情報を可能な限り提供することで買う人は安心する。

売れるための手法

1.現在の商品・サービスの不具合等、問題点の洗い出し

2.その問題点の解決方法を探す

3.新しい商品・サービスを作り出す

 

結論として

自分が商品・サービスを買うときに“思ったり”、“考えたり”することを一つ一つ書き出し、データ化して、自社の商品・サービスに応用する。

 

 販売計画の7原則

 

商品やサービスを売るには、仕組みと手順が必要(販売計画)

1.何を売るのか?(販売計画の要)

2.誰に売るのか?(ターゲットの絞込み)

3.どこで売るのか?

4.いくらで売るのか?(金額、量の設定)

5.どうやって売るのか?(サービスの設定及び方法)

6.誰が売るのか?

7.いつ売るのか?(活動計画の立案と販売時期)

 

1.何を売るのか?(販売計画の要)

目的達成のためには、販売計画が不可欠です。販売計画とは、“どんな顧客に”“どの商品、サービスを”“どのような方法で”売っていくかを決めることです。

この計画がないと、自分が何を目的に行動しているのかが分からなくなります。中小企業において、最も大切なことは“何を売るのか?”です。

優秀な人材や豊富な資金があっても、売るものが無ければ商売にはなりません。

・売るもの  ⇒ 必ず売れるとは限らない

・売れるもの ⇒ 必ず売れる

つまり、買う人の気持ちや考え方を十分に調査して“売れるもの”を創り上げます。売れるものには、その根拠が必要です。根拠を作るためには、データを集めることが必要です。

※自分や社員の過去の経験、ましては思いつきで商品を創りあげてはなりません。

※調査のための時間と費用を惜しんではなりません。

調査の結果で不採用と判明した場合には、その費用だけで済みます。見切り発車で失敗した場合の損失に比べれば、調査費用は安いものです。

※商品寿命は、3年以上はないので、早めの計画が必要です。

 

2.誰に売るのか?(ターゲットの絞込み)

まず、誰に売るかを決めます。なるべく、具体的に顧客の最小単位まで設定します。

重要な観点は、その商品が売れる可能性、営業のしやすさなどです。具体的な基準としては、“販売総量”、“自社の実績”、“拡大する余地や可能性”、“自社への好感度”、“人間関係の緊密性”などがあります。

当然のことですが、水道をひねれば水が出てくる環境に住む人と砂漠に住む人とでは、“水”の価値も違い、価格も違います。

   必要と考えている人に売らなければなりません

※誰に売るかを明確に(性別・年齢・国籍・地域)

・性別 ⇒ 男性、女性

・年齢 ⇒ 幼児、子供、学生、大人、高齢、何歳~何歳まで

・国籍 ⇒ 世界中の人、アジア人、日本人

 

3.どこで売るのか?

・国  ⇒ 世界中、アジア圏、発展途上国、日本

・地域 ⇒ 日本中、関東、東京、千代田区半径5km以内

・条件 ⇒ 人口密集地区、人口10万人以上の都市、車で1時間以内

 

4.いくらで売るのか?(金額、量の設定)

ターゲット設定の観点や具体的な基準を使って、顧客ごとにどれくらい買ってもらえそうかを金額、もしくは数量として設定する必要があります。

価格の決定は提供者が決めるものではなく、購入者が決めるものである!

     販売価格 < 期待度・満足度 ⇒ すぐ買う

     販売価格 = 期待度・満足度 ⇒ 迷う

     販売価格 > 期待度・満足度 ⇒ 買わない

価格は、原価の積み上げで設定してはなりません。

   <例>

   販売価格: 2,000円 

   仕入原価: 1,000円

   販売経費:   400円 

   利益  :   600円

   1)利益額の算出方法は?

     ・販売価格の30%

     ・仕入原価の60%

     この根拠は??

   2)販売価格の決定方法は?

・切が良いから? ⇒ ならば、1,980円の方が安く感じる

・この位が適当かな・・・?

いずれにしても、明確な根拠がない。

では、どうやって販売価格を決定するのか?

1)誰に売るのかを決める。

2)購入者から見て“この金額なら満足するだろう!”という金額をアンケート等により調査する。

3)調査の結果で最も多かった価格に決める。

4)決定された価格から利益額を販売計画に合わせて決める(価格決定には、“利益総額”、“売上総額”、“販売量”等が計画されている)。

     ↓

提供側から勝手に価格を決めても、購入者が認めなければ売れません。それなら、先に購入者の考えを知るべきです。

但し、適切な利益は必ず得なければならない。中小企業では、薄利は不景気の時代に考えてはなりません。

商品の魅力を高めて、多くの利益を得るべきです。

 

5.どうやって売るのか?(サービスの設定及び方法)

 ≪販売方法≫

1)営業マン

2)紹介

3)店頭

4)インターネット

5)チラシ、雑誌、テレビ等

6)ダイレクトメール(DM)

7)代理店、フランチャイズ

 ≪選択方法≫

1)予算を決めて、その範囲内で効果を測定する

2)各種方法の効果を調査してから予算を決める

大事なことは、効果測定を「これでもか!」というくらい、時間を掛けて行うことです。決して、「業者が言っているからこの方法に決めよう!」という考え方はダメです。どんなに素晴らしい商品も購入者に情報が届かなければ一つも売れません。

金額、量の測定の際にその他の経費を加味して、初めて販売計画は完成します。しかし、顧客ごとに売れる商品、サービスは異なるはず。顧客の特性を踏まえ、売るべき商品・サービスを具体的に決めておく必要があります。

 

6.誰が売るのか?

販売計画の中で

・誰が

・どのような手順で

・どのような時点で

・どのような売り方で

販売するのかを時系列に従ってしっかりと決める!

社長と社員、上司と部下との間での取決め事項

・仕事の分担、領域

・報告の仕方

・責任の所在

 

7.いつ売るのか?(活動計画の立案と販売期間)

販売計画を実現するためには、活動計画が必要です。これが無いということは、計画未達成の原因につながります。

活動計画は、“いつ”“どのような方法で”アプローチするかを具体的な日常の活動に結び付けたもの。

具体的には、対象となる顧客別に訪問スケジュールや訪問頻度、訪問内容を検討する必要があります。

販売時期は、“お披露目”の時期。そこには、たとえ小さくても購入者から見ての“驚き”が必要です。

その驚きを“どうしたら大きくできるか!”ということを考える必要があります。

1)事前に通知をして待たせてから販売する

2)月の何日に

3)週の何曜日に

4)商品が出来たらすぐにではなく、充分な準備をしてから

 

以上、7項目を列挙しましたが、どれ一つ欠けても失敗になります。7項目をしっかりと計画を立てて実行すれば、例え成功しなくとも失敗とはなりません。

商品が売れるためには、売れる根拠と仕組みがあり、それを無視すると売れません。

不景気で商品が売れないと不満を言う暇があれば、上記7項目を確実にやり遂げること、結果は必ず付いてきます。

最後に一言、経営者は先ず、現場主義、率先垂範でなければならない。」そして、現場を良く見て、お客様の声を聞くということです。

「当たり前のことじゃないか!」と感じられるかも知れませんが、初めて商品が売れたとき嬉しくてしょうがなかったはずです。その気持ちを思い出して、日々を過ごして欲しい。そうすれば、会社もきっと変わっていきます。

1)事業を始めたときの喜びを思い出す。

2)社員の誰よりも会社を愛し、社員の誰よりも嬉々として仕事をする。

3)経営ができることが幸せ、会社を作れたことが幸せ。

4)事業があることが、社員がいてくれることが幸せと感じ取ってください。

 

 

 

 

 

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