「ものづくり補助金」18次公募・2024年3月27日締切り
今年最後の募集になります
2024年1月31日に「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)」の「18次」の公募要領が公表されました。公募の締切りは2024年3月27日(水)になります。
2023年12月27日に「17次」の公募要領(締切り:2024年3月1日)が公表されています。そのため、「17次」と「18次」が重なっての募集になり、両方に応募することはできません。
「17次」は「省力化(オーダーメイド)枠」のみの募集でしたが、「18次」は全ての枠が募集対象になります。
ものづくり補助金は、本年(令和5年度補正予算)は「18次」が最後の募集になりますので、新規の設備投資をお考えの方は当社にお問い合せ下さい。
「ものづくり補助金」事業の目的
中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的な製品・サービスの開発、生産プロセス等の省力化を行い、生産性を向上させるための設備投資等を支援。
ものづくり補助金の類型
ものづくり補助金の類型(枠組み)を示します。
省力化(オーダーメイド)枠
対象事業
人手不足の解消に向けて、デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入等により、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取組みに必要な設備・システム投資等を支援。
※ デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)とは?
ICTやIoT、AI、ロボット、センサー等を活用し、単一もしくは複数の生産工程を自動化するために、外部のシステムインテグレータ(Sler)との連携などを通じて、事業者の個々の業務に応じて専用で設計された機械装置やシステム(ロボットシステム等)のことをいいます。デジタル技術等を活用せず、単に機械装置等を導入する事業については、本事業の対象にはなりません。
活用イメージ(例)
熟練技術者が手作業で行っていた組立工程に、システムインテグレータ(SIer)と共同で開発したAIや画像判別技術を用いた自動組立ロボットを導入し、完全自動化・24時間操業を実現。組立工程における生産性が向上するとともに、熟練技術者は付加価値の高い業務に従事することが可能となった。
製品・サービス高付加価値化枠(1)通常類型
対象事業
革新的な製品・サービス開発の取組みに必要な設備・システム投資等を支援。
活用イメージ(例)
最新複合加工機を導入し、精密加工が可能となり国際基準に準拠した部品を開発。
製品・サービス高付加価値化枠(2)成長分野進出枠(DX・GX)
対象事業
今後成長が見込まれる分野(DX・GX)に資する革新的な製品・サービス開発の取組みに必要な設備・システム投資等を支援。
活用イメージ(例)
AIやセンサー等を活用した高精度な自律走行搬送ロボットの試作機を開発。
グローバル枠
対象事業
海外事業を実施し、国内の生産性を高める取組みに必要な設備・システム投資等を支援。
活用イメージ(例)
海外市場獲得のため、新たな製造機械を導入し新製品の開発を行うとともに、海外展示会に出展。
スケジュール
今回の「18次」は「17次」と同じ「2024年12月10日まで」に「実績報告」を提出しなければなりません。そのため、納期がかかる設備を選定することはできません。
その他の注意点等
口頭審査の採用
補助申請額が一定規模以上の申請を行う事業者を対象に、「17次」と同様にオンラインで口頭審査が行われるとのことです。
・口頭審査期間:2024年4月24日(水)~5月15日(水)
*4月30日(火)~5月2日(木)を除く
口頭審査はものづくり補助金では「17次」が初めてのことです。
金融機関からの資金調達
本事業に係る資金について金融機関(ファンド等を含む)からの調達を予定している場合は、金融機関による事業計画の確認を受け、金融機関による確認書を提出する必要があります(「17次」から適用)。
*これは従来にはない要件です。資金的に実施ができるかの裏付けを強化したものと思います。
補助金の申請が複雑になっている
補助金申請の支援を行っていて、今回の「ものづくり補助金」に限らず、要件や制約事項などがより複雑になっていると感じています。
コロナ禍等により既存の事業の見直しのために実施された「事業再構築補助金」では、幾つかの不正や「補助金に該当しないのでは?」という指摘も上がっています。
それらのため、要件等が厳しくなるのはやむを得ないとは思いますが、複雑にし過ぎているようにも思います。
公募要領を読んでも理解できない可能性もありますので、構想段階で構いませんので当社にお問い合わせ下さい。
*補助金の相談は無料で対応しています
ものづくり補助金を含めて「補助金から見る中小企業施策」を別投稿でまとめています。その中で、「省力化」についても説明しています。
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