士業・コンサルの倒産が増加する時代に何が起きているのか
― 小規模事務所が生き残るための「両利きの経営」とは ―
士業でも倒産する時代へ
東京商工リサーチの公表資料によると、士業事務所の倒産は近年増加傾向にあり、2024年度・2025年度は2年連続で過去最多の18件となりました。
従来、「士業=安定した専門職」というイメージがありましたが、この前提は大きく崩れつつあります。
特に注目すべきは倒産原因です。
・売上不振(55.5%)
・代表者の死亡・体調不良
・コンプライアンス違反
これらは一見すると個別の問題のように見えますが、実は共通する本質があります。
それは、「専門家としての能力」と「経営者としての能力」が分離していることです。
士業の倒産が増えている本質的な理由
士業は本来、「資格」が参入障壁でした。
しかし現在は以下の変化が起きています。
(1)法人化による競争激化
かつては個人事務所が中心でしたが、法人化が進み、大規模事務所が台頭しました。
結果として、
・価格競争
・マーケティング競争
・人材採用競争
が激化しています。
(2) AI・デジタル化による業務の代替
定型業務は急速にAIに置き換わりつつあります。
特に以下の分野は影響が大きいです。
・書類作成
・調査業務
・基本的な相談対応
つまり、「作業型の士業」は確実に縮小しています。
(3)経営者依存モデルの限界
士業事務所の多くは「代表者依存型」です。
そのため、
・体調不良
・高齢化
・後継者不在
が即、事業停止につながります。
小規模・個人事務所はさらに厳しい環境にある
今回のデータは比較的規模のある事務所も含まれています。
しかし実態としては、小規模・個人事務所の方がより厳しい状況にあると考えるのが自然です。
理由は明確です。
・営業力が弱い
・単一サービスに依存している
・人的リソースが限られている
・価格競争に巻き込まれやすい
つまり、「専門性があるだけでは生き残れない」時代に入っています。
これから求められる「両利きの経営」
このような環境の中で重要になるのが、「両利きの経営(Ambidexterity)」です。
これは、
・知の深化(Exploitation)
・知の探索(Exploration)
の両方を同時に行う経営です。
(1)知の深化:専門性の徹底強化
まずは、自分の強みとなる専門分野を徹底的に磨くことです。
例えば、
・特定の在留資格に特化
・特定業界(建設、飲食など)に特化
・特定フェーズ(創業、再生、廃業)に特化
重要なのは「広く浅く」ではなく、「狭く深く」突き抜けることです。
これにより、
・価格競争から脱却
・指名案件の増加
・紹介の増加
が実現します。
(2)知の探索:連携とビジネスモデルの進化
一方で、専門性だけでは限界があります。
そこで必要なのが「知の探索」です。
具体的には、
● 他士業・コンサルとの連携
・税理士 × 行政書士
・社労士 × 経営コンサル
・弁護士 × M&Aアドバイザー
など、複合的なサービス提供が重要です。
● ビジネスモデルの拡張
・スポット業務 → 顧問契約
・手続業務 → コンサルティング
・国内案件 → 外国人案件
など、収益構造の転換が必要です。
「単独で戦う時代」から「連携で勝つ時代」へ
今後の士業・コンサルは、単独プレイヤーではなく、ネットワーク型のプレイヤーになる必要があります。
これは単なる紹介ではなく、「一体となったサービス提供」が求められます。
事業パートナー九州の支援領域
当社では、この「両利きの経営」を実現するために、
● 経営面の支援
・事業再生
・M&A(セルサイド支援)
・廃業支援
・資金調達・補助金支援
● 士業連携の強化
・外国人材支援(在留資格)
・企業支援との組み合わせ
・継続顧問モデルの構築
など、単なる業務支援ではなく「ビジネスモデル構築」まで支援しています。
士業は「経営者」である
今回のデータが示しているのは明確です。
士業も「経営」ができなければ生き残れない時代に入ったということです。
そして今後は、
・専門性を磨くだけでは不十分
・営業力だけでも不十分
「深化」と「探索」を両立する経営が求められます。
・売上が伸び悩んでいる
・単発業務ばかりで安定しない
・将来に不安を感じている
このような課題をお持ちの方は、一度、自社のビジネスモデルを見直す必要があります。
当社では、士業・コンサル向けの「経営改善・ビジネスモデル診断」を実施しています。
まずはお気軽にご相談ください。
電話は、「093-873-9120」へ。
*不在の場合は携帯電話「080-6423-4793」に転送されます。
つながらない場合は、お手数をおかけしますが、留守電に入れて下さい