「後継者がいない」だけで倒産?
― 事業を「終わらせない」「価値を残す」ために ―
「後継者難」倒産は他人事ではない
2026年1月14日、東京商工リサーチは2025年の「後継者難」倒産の動向を公表しました。それによると、2025年の「後継者難」倒産件数は454件。前年をわずかに下回ったものの、過去2番目の高水準であり、2022年以降4年連続で400件を超える深刻な状況が続いています。
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注目すべき点は、「業績不振」ではなく、「後継者がいない」ことを直接の原因として倒産に至っている企業が、これほど多いという事実です。黒字経営であっても、技術や顧客基盤があっても、経営者に万一のことがあれば、事業の継続が困難になる。これはもはや一部の企業だけの問題ではなく、すべての中小企業経営者に共通するリスクだといえます。
データから読み解く「後継者難」倒産の実態
2025年の「後継者難」倒産を要因別に見ると、「代表者の死亡」が約半数、「体調不良」を含めると8割を超えています。つまり、多くの企業が経営者の健康リスクをきっかけに、十分な準備ができないまま倒産に追い込まれているのです。
さらに、倒産形態の9割以上が「破産」である点も重要です。これは、事業譲渡や承継の検討に至る前に、選択肢が失われてしまっているケースが大半であることを示しています。資本金1,000万円未満の小規模企業が約6割を占めており、「小さな会社だから仕方ない」と片付けられがちですが、裏を返せば早期に準備していれば回避できた可能性が高いともいえます。
なぜ「後継者対策」は後回しにされてきたのか
後継者対策の重要性は、多くの経営者が頭では理解しています。それでも実際には後回しにされがちです。その理由として、
・日々の資金繰りや人手不足で手が回らない
・親族に継がせられない、または継がせたくない
・社内に適任者がいない
・M&Aや廃業に対する心理的な抵抗感
といった事情が挙げられます。
特に、「まだ元気だから」「もう少し先でいいだろう」という判断が、結果として“選択肢の消失”につながるケースを、私たちは数多く見てきました。
「後継者難」への現実的な4つの選択肢
後継者問題への対応策は、大きく次の4つに整理できます。
1つ目は、親族内承継。安心感はありますが、後継者の意思や能力の問題が伴います。
2つ目は、社内承継。従業員のモチベーション向上につながる一方、資金面・覚悟の問題が課題です。
3つ目は、第三者承継(M&A)。事業価値を評価してもらえる反面、準備不足では成立しません。
4つ目は、計画的な廃業・事業譲渡。事業を整理しながら、関係者への影響を最小限に抑える選択です。
重要なのは、「どれが正解か」ではなく、自社に合った選択肢を、元気なうちに検討することです。
「後継者不在=倒産」ではない理由
後継者がいないからといって、即倒産する必要はありません。事業譲渡やM&Aにより、従業員の雇用や取引先との関係を守ることも可能です。また、計画的な廃業を選択することで、破産を回避し、経営者自身の生活や老後を守ることもできます。
「何も決めていない状態」こそが最大のリスクであり、選択肢を持つこと自体が経営判断なのです。
当社(事業パートナー九州)が考える「後継者対策」
当社は、後継者対策を単なる「承継問題」とは捉えていません。
事業再生、M&A、廃業支援まで含めた経営の出口戦略全体の設計が重要だと考えています。
経営改善の支援を行いながら、将来の承継や撤退も見据える。必要に応じて金融機関や他士業と連携し、現実的な選択肢を一緒に整理する。これが当社の基本スタンスです。
当社に相談する3つのメリット
第一に、当社は事業再生・M&A・廃業支援をすべて扱っています。特定の結論に誘導することなく、複数の選択肢を提示できます。
第二に、金融機関や専門家との調整を含めた実務経験が豊富です。机上の理論ではなく、実行可能な支援が可能です。
第三に、「まだ早い段階での相談」を歓迎しています。早ければ早いほど、選択肢は広がります。
後継者問題は「元気なうち」にしか解決できない
後継者難は、ある日突然、現実の問題として表面化します。そのときに準備がなければ、破産という最も厳しい選択を迫られることになりかねません。
事業をどう終わらせ、どう引き継ぐかも、経営者にしかできない重要な判断です。
後継者問題に少しでも不安を感じている方は、ぜひ一度、早めにご相談ください。