「不易流行」の考えを企業の経営に
- 2024年9月14日
- 経営改善支援・事業再生支援, 事業承継・M&A・廃業支援
不易流行を企業の経営に
「不易流行(ふえきりゅうこう)」は、松尾芭蕉の俳句における理念で、「不易」は変わらない本質的な価値を、「流行」は時代に応じて変化すべきものを意味します。会社の経営に適用される場合、次のように説明できます。
不易(ふえき):経営不変の原則
経営における「不易」とは、会社が持つ根本的な価値観、使命、ビジョン、企業文化、倫理など、いかなる環境変化にも揺らぐことのない本質的な部分を歩みます。や品質へのこだわり、社会的責任を重視するような価値観は、時代が変わっても守り続けるべきです。これらは、企業が長期的に信頼され、存続するための土台となります。
流行(りゅうこう):変化への柔軟な対応
「流行」は、市場環境の変化、技術革新、顧客ニーズの進化など、外部環境に応じて変わるべき戦略や慎重を向きます。経営者は、これらの変化を敏感に捉え、柔軟に対応しますたとえば、デジタル化の進歩に対応するための技術導入、新製品の開発、マーケティング手法の刷新などが該当します。
不易流行の調和
経営上重要なのは、「不易」と「流行」のバランスを取ることです。 企業の基盤となる価値観やミッションは変えずに、同時に外部環境や市場の変化に適応するための変革を積極的に行うことで、企業は持続的に成長し、利益を続けることができます。このバランスをうまく守ることが、経営者にとっての大きな課題であり、成功の鍵となります。
「不易流行」を経営に適用することで、企業がどのように変わるべきか、そしてどの部分を守り続けるべきかを明確にする指針となります。これにより、企業は時代の波に乗りつつも、それでも有益な本質を守り続けることができます。
不易流行を事業承継に
「不易流行」の概念を会社の事業承継に適用する場合、以下のように説明できます。
不易(ふえき):変わらない本質的な価値
事業承継に関して「不易」は、会社が本質的な価値観や経営理念、創業者から引き継がれた企業文化、顧客や従業員との理解関係など、会社の根幹をなす部分を向きます。は時代や環境が変わっても維持すべきものであり、新しい経営者が引き継がれる際にも尊重され、守られるべき要素です。
流行(りゅうこう):変化への適応
「流行」は、変化の変化や市場のニーズに応えた新たな戦略や技術の導入、経営手法の新たな一歩を踏み出します。事業承継に関しては、新しい経営者が時代の変化に対応し、会社成長をさせるために必要な改革を行うことが求められます。例えば、デジタル化への対応や新たなマーケットへの発展など、環境に応じた変化を受け入れることが重要です。
不易流行の調和
事業承継において大切なのは、「不易」と「流行」のバランスを考慮することです。創業理念や企業文化を守りながら、同時に新しい時代に適応するための変革を進めることで、会社は持続的に成長することができます。新しい経営者は、伝統を尊重しつつ、必要な変化を受け入れる柔軟性が求められます。
このように「不易流行」の概念を事業承継に適用することで、会社の本質を見極めつつ、それに応じた進化を急ぐための道筋を示すことができます。
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