社長のリスキング~中小企業白書から~
中小企業白書(2022年版)が公開されています
2023年4月28日に、中小企業白書の2023年版が公開されています。
この中では、
第1部で「中小企業の2022年の動向」、
第2部で「中小企業の成長戦略」、
が示されています。
ここでは、第2部の成長戦略の中で「社長・経営者のリスキング(再教育・学習)」の面を紹介します。
中小企業の成長には社長の学びが重要
経営者のリスキングの取組状況
近年は、DX(デジタルトランスフォーメーション)やカーボンニュートラル、SDGs、チャットGPTなどのAI技術など、経営を取り巻く環境は大きく変化し、変化のスピードは加速しています。
そのため、社長(経営者)は、最新の考え方(ビジネスモデル)や幅広い各種の情報(経営情報、技術情報等)を入手しないと経営判断を間違う可能性が高くなっています。そのため、「従業員の学び」以上に「社長の学び」が必要です。
次に示す図は、中小企業白書に示されている、経営者(社長等)のリスキングの取組状況を示しています。
*今後提示の図も全て中小企業白書からの転用
約45%の経緯者が何らかのリスキングを行っています。この数値は少ないと思います。少なくとも80%以上の経営者が勉強している状態が必要と思います。
リスキングの内容(手段)
次に経営者のリスキングの内容(手段)の調査結果を示します。
これを見ると、「書籍・セミナー受講等による知識の収集」「社外での勉強会への参加」が上位にランクされています。
これらによる知識の習得は、やった方が良いと思いますが、どれだけ身についているか、経営改革にどれだけの効果があるかは疑問です。
セミナーを聴講した場合、聞いている間や聞いた直後はある程度内容を理解して実行しようと考えますが、私を含めてほとんどの方は、日(時間)が経つにつれてその内容を忘れるのがほとんどだと思います。
それは、セミナー内容等が自分のものになっていないためで、自分のものをするためには、実践を行うか、繰り返して学ぶ必要があります。
リスキングの経営への効果
経営者のリスキングの取組状況別に、売上高増加率の水準(中央値)を示します。これを見ると、経営者がリスキングに取り組んでいる企業は、取り組んでいない企業に比べて、売上高増加率の水準が高くなっています。
上図では、違いがあるように見えますが、その差はそんなに大きくはないように思えます。
(私見ですが)勉強している割りに差が出ないのは、勉強の仕方による可能性があると思います。
先に示したように、セミナー等の一過性の学習方法では、経営に効果が出るようなレベルに身についていない可能性があります。
経営者が勉強すると社員も勉強する
当然の結果かもしれませんが、経営者が学んでいる企業は、社員に勉強の場を提供している割合が高くなっています。
これは、非常に良いことで、企業の基礎力を高めることになります。
社長が経営に必要な知識を効率的に学ぶには
先に示しましたが、この動きが激しい経営環境の変化の中で、中小企業が存続し発展していくには、経営者の方向性を決める能力が要求され、そのため経営者の学びの重要性が従来以上に高まっています。
当社では、『社長の専門学校』と提携して、経営者に学びの場を提供する「新サービス」を開始します。
具体的には、『社長の専門学校』が保有の200以上の経営に関する「音声・動画コンテンツ(講座)」をリーズナブルな価格で視聴できるサービスです。このサービスに加え、経営相談やセミナーも実施します。
まお、本サービスは、中小企業の経営者だけでなく、中小企業の経営を支援されている「士業・コンサルタント」の方々にも非常に有用なサービスです。
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Zoom打合せで講座紹介等を行い内容説明を行います。