中小企業向け差別化コンサルティング
2023年・中小企業白書の記載
『中小企業の成長を通じて日本経済や地域の発展につながる観点から、中小企業白書では投資やイノベーション、賃上げの取組が期待される成長企業に焦点を当て、「競合他社が提供できない価値の創出により、価格決定力を持ち、持続的に利益を生み出す企業へ成長を遂げることが重要」であることを示す。』(中小企業白書より引用)
政府の中小企業の支援施策
コロナ禍による経営悪化の救済の施策は幾つか残っていますが、今後の政府の施策は「成長が期待できる企業」に支援を厚くする方向に進みます。一例として、これまでコロナ禍により売上が減少した企業等を対象にしていた「事業再構築補助金」に「成長枠」を設けて、今後、成長が見込める分野・企業の活用を促しています。
DXやGX等に関しては、大企業だけでなく、中小企業にも対応が迫られています。
DX:デジタルトランスフォーメーション
企業がデータとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争の優位性を確立すること。
GX:グリーントランスフォーメーション
企業や産業構造・社会を変革することで、カーボンニュートラル(温室ガスの排出をプラスマイナスゼロにする活動)と経済成長を両立させ、環境負荷を最小化した持続可能な世界、循環型社会を実現すること。
中小企業が生存するためには
今後の対応について、連携している『社長の専門学校』と進めている「差別化コンサルティングサービス」推進の背景を中心に示します。
当社は、6月から開始する『社長の専門学校』の経営講座(動画コンテンツ)の提供サービス以外に、「差別化コンサル」に関して連携して取り組みます。
【同質化こそ諸悪の根源、今取り組むべきは差別化!】
日本の中小企業は、その多くが「強み」を持たずに同質化していて、結果として価格競争にさらされています。価格以外に競争する武器を有していないからです。言い換えれば、
◎ 同質化こそが低収益の原因であり、
◎ 差別化こそが最重要課題です。
競合他社が提供できない価値の創出
企業が市場で成功するためには、競合他社と差別化された製品やサービスを提供することが重要です。これにより、顧客にとって魅力的であり、競合他社が簡単に真似できない独自の価値を提供することができます。
1 差別化を考えるときの有効な切り口
(1)「ファイブ・ウェイ・ポジショニング」で差別化のポイントを整理する
この戦略フレームワークでは、企業が競争優位を築くために、「商品」「サービス」「体験価値」「アクセス」「価格」の5つの要素(※企業によって5つは異なることがあります)に焦点を当てることが求められます。
これらの要素をうまく組み合わせて、競合他社が提供できない独自の価値を創出することが重要です。
5つの内の一つを突出させ、もう一つを優位に仕上げ、その他3つは競合と同じレベルに合せることで、オーバースペックによる収益悪化を防ぐことがポイントです。
(2)トレードオフを伴う差別化を意図的に行う
競合他社と差別化を図るために、企業はトレードオフを受け入れる必要があります。これは、ある要素を逆張りすることで、競合が真似をしにくい状況を作ることです。
例えば、丸亀製麺は、製麺をセントラル工場ではなく各店舗で行っています。生産財(工具・工業資材等)の問屋業であるトラスコ中山は、品揃えを強化するために在庫回転率を犠牲にしています。星野リゾートは、保有する利益を放棄して展開スピードを選択しました。一見有利な要素を捨てることで、競合が真似しにくいビジネスモデルを選択することが差別化のポイントです。(※社名敬称略)
2 価格決定力を持つ
独自の価値を創出することで、企業は価格決定力を持つことができます。これは、競合他社が提供できない製品やサービスを提供しているため、顧客がその製品やサービスに対して高い価格を払う意思があることを意味します。これにより、企業は高い利益率を維持できます。
3 持続的に利益を生み出す企業へ成長
価格決定力を持つことで、企業は持続的に利益を生み出すことができます。高い利益率は、企業が自身の成長やイノベーションに投資する余裕を与え、さらなる競争力の強化につながります。
その結果、企業は市場での地位を維持し、さらなる成長を遂げることができます。
当社は、差別化コンサルに取り組みます
企業が競争力を維持し成長するためには、差別化で独自の価値を創出し、価格決定力を持ち、持続的に利益を生み出すことが重要です。これにより、企業は市場での優位性を維持し、競合他社との更なる差別化を図ることができます。
『社長の専門学校』では、「差別化コンサル」のレベルアップのために、士業・コンサルタント向けに「ビジネス研究会」を立上げ、運営しています。
当社もこの「研究会」に参画し、レベルを向上を図りながら、この動きに賛同する専門家(士業・コンサルタント)との協業を進め、中小企業の成長の支援を行っていきます。
現状を整理して、新たな「差別化」に取り組むことに興味がある企業の方、士業コンサルの方はご連絡下さい。