事業再生相談(5)銀行口座の差押え対応
コロナ禍の影響、原材料費・人件費の高騰、人手不足、後継者不在など経営環境が悪化している中で、事業の継続が難しくなっている企業が増えてきています。
事業パートナーグループにも、事業再生や廃業の相談が増えています。
これらの相談の中の幾つかを紹介していきます。
経営課題をお持ちの企業の方々に「事業再生」や「先の姿が見える廃業」に向けた参考になれば幸いです。
企業の経営支援を行っている士業・コンサルタントで、解決が難しい案件がありましたらご相談を承ります。連携して対応することも可能です。
事業再生相談(5)銀行口座の差押え対応
会社の現状
・社長の年齢:63 歳
・業種:自動車修理業
・売上:1 . 2 億円 ・ 債務超過:△5,000 万円
・現・預金残高:600 万円 ・借入残高:4,000 万円
・従業員:6 名
相談内容
国税及び社会保険料の滞納額が多額で、銀行口座の差押えを受けた。今後の経営をどのようにしたら良いか。
アドバイス
(1) まずは自社の事業の将来性があるかを判断する
つまり、今後の利益を出すことが可能かどうか。
(2) 国税と社会保険料の滞納に関する留意点
・新たに発生する納税分は必ず納税すること。
・既に延滞している分は少額納税で交渉する。
*地域の所轄によっても異なるが、役所としては前向きに対応してくれると思われる。
(3) 廃業を決断した場合の留意点
・銀行借入残高に関しては社長が連帯保証人になっていることが多い。
そのために廃業時には保証協会や日本政策金融公庫と返済の交渉をする。
*現在は保証協会が大部分の銀行借入の債務保証をしているため
(4) 従業員への“解雇通知”は最低1ヶ月前にすること
(5)第二会社への移行に関しては専門的知識が必要なために弊社までご連絡を
経営上で何か問題が発生しても必ず解決の道はあります。
諦めずに考えてください。
それでも、適切な答えが出ない時は、私どもにご相談ください。
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