松本社長の経営に役立つ話(26)事業計画の作り方
連載として、当社「(株)事業パートナー九州」の連携先の「(株)事業パートナーの松本光輝社長」のコラムを紹介しています。今回は第26回目です。経営のヒントとしてご活用下さい。
バックナンバーは最後に記載
今日は!! 事業再生専門会社、株式会社事業パートナーの代表松本光輝です。私共は企業の収益改善や銀行対策を専門におこなっております。
今回は、前回に引き続き【事業計画はどのようにつくるのか?】についてご紹介をしていきます。
事業計画はどのようにつくるのか?
1.あるべき姿(目標)を決める
・事業計画を策定するためには、経営者の夢、理想、アイデア等をもとに“将来どのような企業になっていたいのか”というあるべき姿を明確にすることが重要となります。
・事業計画は、戦略を実現するために必要な具体的な施策の行動計画と、その結果自社がどのような状態になっているのかを表した数値によって表します。
ここで留意しなければならないことは、数値を作成するためにはその前提となる根拠が明確でなくてはならないということです。このため、現状分析を行う必要がでてきます。
2.現状分析を行う
A) 今、いくらお金があるか?
B) 今、社員数、社員のレベルはどの位か?
C) 自社の問題点はどこにあるのか?
・事業計画は、現状から“あるべき姿”に到達するための道筋を示したものです。
道筋を示すためには、自社が現在どのような状況にあるか現状を正しく把握することが重要となります。自社の現状を正しく把握するための分析として、自社を取り巻く経営環境について分析する「外部環境分析」および自社が保有する経営資源や収益構造について分析する「内部環境分析(自社分析)」を行います。
・事業計画の策定は、現状を正しく把握した上で、“あるべき姿”とのギャップを認識することから始まります。現状を誤って認識してしまうと、策定する事業計画が意味のないものになります。したがって、正しく現状を分析することが求められます。
・分析時の留意点は、何を明らかにするのかを明確にするということです。
これら全ての分析を必ず行わねばならないということではなく、明らかにしたいことを明確にした上でそれに大きく関わる領域について分析することが重要となります。
これにより、効率的に分析を行うことができます。
3.現状分析の結果に沿って、一つひとつ計画を作り上げる
・事業計画を策定する際は、短期的過ぎると実現できることが限られてしまい、長期的過ぎると予測が困難になります。したがって、3~5年程度先のあるべき姿を見越した計画を策定することが望ましいです。
・事業計画書において、必要な項目はだいたい限られます。
その項目は、以下にまとめられるのではないかと思います。
A) 会社概要
B) ビジョン(何年後には“こうなるぞ!”という形)
C) 誰に売るのかの分析
D) 競合相手は誰かの分析
E) 自社の強い点と弱い点の分析
F) 事業概要
G) 新事業計画(将来的な事業計画)
H) 業務フロー(顧客獲得から、収益確保までの流れ)
I) 人員計画(誰が何を担当するのか)
J) 短期収支計画(6ヶ月~1ヵ年)の売上と利益
簡単に書くと、10項目くらいになりますが、全てが必要なわけではありません。
状況に応じて、必要な項目で構成する形がベストと思われます。効率の良い事業計画書の作成は、基本計画を作成しておいて、必要時(金融、社内コミュニケーション時)に必要な内容を抜き出し、再構成しやすい形になっていることで、事業計画書がより使い易いものになります。
従来のやり方では通用しない。これからの5年間は「いかに生き残るか!!」をテーマにして経営を行わなければなりません。ならば、ドンブリ経営(自己満足経営)を止めてしっかりした『事業計画』が必要です。
当社「(株)事業パートナー九州」にご相談頂ければ、案件によっては「(株)事業パートナーの松本社長」と連携して事業再生・事業承継等に取り組みます。
<松本社長の紹介>
1948年生まれ。40年間飲食業を中心に7業種の会社を経営。
バブル崩壊時に「25億円」の負債を抱えるも5年で解消。自ら事業再生を経験。その時の知識・経験を活かして事業再生請負人として活躍中。
18年間で「600社以上」の事業再生に取組み、多くの苦悩する経営者を救済してきました。
また、「7,000名を超える税理士」が松本社長の「経営改善セミナー」を受講。
「危機に陥らない経営手法」を伝授しています。
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